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へいわ という おはなし
昨晩のこと
隣の垣根越し 喧騒の声がした
ボクは
ただ
聞こえなかった
ただ キコエナカッタ
まるで どこかの
おとぎ話のように
この世の煩わしさ
全てに目をつむり
耳塞ぎ
そして今朝も
昨日と変わらぬ朝日を浴びて
朝一番の甘美なコーヒーを
ゆるやかに味わっていた。
新聞というおとぎ話を
あくびを添えて読みながら。
そこでキミが
ただ一人
助けを求めている事も知らず
キミが
ただ一人
涙を流している事も気付かずに。
この世界が
キミの世界に繋がっているとも知らず
今日の朝日が
今日しかないのだとも知らず
ボク自身すらも
おとぎ話なんだとも知らぬまま
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