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二週間後。
潤さんは無事に退院した。
そして今、遊園地の園内に立っている。
「ほ、本当に二人きりですか?」
「ああ。もちろん、園内に侵入できる全ての出入り口を組の人間が監視してはいるが。」
それでも、僕たちが二人きりでいられる空間がここにある。
僕は感極まって潤さんに抱きついた。
子供っぽい行動ではあるが、僕は素直に感情を口には出せない。
「さ、行くか?」
差し出された手を握る。
僕たちの今日は、始まったばかり。
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