悪夢から覚めて

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「お前こっちくんな。」 なんで?私そこの席じゃん。 「こっちみんな。」 「学校くんなよ。迷惑。」 いや…いや…嫌だ…もう聞きたくない… ―・*・―・*・― 『…っ!』 ガバッ あの夢…去年からずっと見て無かったのに… 『気分悪い…』 ふと、時計に目をやった。 『ってもう8時!?ヤバい!電車来るの確か8時30分だったはず!』 私はあわてて着替えだした。ちなみに私の家から駅までは5分位しかかからない。 『…終わった!』 鏡の前でもう一度髪を確認し、急いで荷物を持ち、階段を駆け降りる。 『行ってきます!お母さん!』 「行ってらっしゃい!」 私は吉田鈴。中学3年の14歳。今日から3日間修学旅行に行くから、駅に集合する。集合駅は私が向かっている駅から電車で20分ほどの所だ。 ―・*・―・*・― 『ふぅ…やっと着いた。』 駅に着いた私は電車の切符を買い、ホームへと向かった。 『うっ…気持ち悪い風…』 ジメジメとした風に参っていると、むこうから人が駆け寄ってきた。 「おはよう!かなこ!」 『おはよう!由衣ちゃん!』 私はいつものように笑顔の仮面を顔に貼り付けた。 「あっ!美奈子来た!じゃ!また後でね!」 『うん!』!また後でね!』 あの子は荒木由衣。どうやらあの子は私の親友らしい。 『あ。電車きた。』 プシュー 電車のドアはちょうど私の真ん前に止まった。 『さて、乗りますか。』 私は電車へ向かった。
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