救出と、接近

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――沢山の行き交う人の雑踏が、俺の耳を通り抜けていく 人の行き交う朝の連絡ブリッジで、景観緑化の為造られた丸い大きな花壇に腰掛け, 真下にあるバスターミナルから続く階段を見ている。 目の前を学生や会社員が忙しく通り過ぎる中、 自販機で買った缶コーヒーを片手にぼんやりと通り過ぎる人の流れを眺めていた。 昨日家に帰って携帯を見ると、西園寺からメールが来ていた。 『 迷惑かけたな、 悪かった。   ありがと 』 簡潔な一行メールに、グダグダ言い訳はしたくないと思ったのだろう。 アイツらしいと思った。 20分。 20分だけ待つと決めてここに座って、今で10分経過。 ――来た 今しがたバスが到着したのだろう、階段を埋め尽くす程の人の中に彼女を見つける。 足早に改札を目指す彼女は、花壇に腰掛ける俺の姿を見つけると、 凄く驚いた顔で、その場で足を止めた。
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