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だが、ここにもうひとつ、あまり公然と言われてはいない事実がある。
12月7日午後0時10分、アメリカ海軍司令部に一つの暗号電報が入電した。
「ワレ、日本潜水艦ヲ撃沈セリ」
これは米軍艦が、公海上(アメリカの領海外)において、日本海軍の潜水艦を攻撃、撃沈した事を報告する暗号電報である。
この事実は、アメリカが日本による真珠湾攻撃の1時間20分も前、宣戦布告もなしに日本の潜水艦を攻撃、撃沈した事になる。
当然、これは戦線布告前だ。つまり「奇襲」である。
この事実を知りながら、それを無視し、更に日本の真珠湾攻撃をもって「騙し討ち」と言わしめたのだから、当時のアメリカ大統領ルーズヴェルトも相当の極悪人である。
「攻撃を受けた場合を除いて、国民を戦場に送る事は決してあり得ない。」
こう公約していたルーズヴェルトだが、内心はなんとか日本と開戦に持ち込もうと苦心している。ルーズヴェルトは、己の、米国の体面を保つため、なんとか日本に先制攻撃をさせる事に腐心したのは言う迄もない。ラニカイ号を含むスクラップ同然の老朽船3隻に星条旗を掲揚させた上、それを日本軍艦に接近させ、日本軍艦から先に砲撃してくるよう挑発をしたりもしている。しかし、攻撃命令を受けていない日本軍艦は静観するに留まり、遂に先制攻撃を掛けてはいない。
そんな姑息な手段に乗るほど日本人は馬鹿ではない。
また、「お前から殴れ。そうしたら俺が次に殴っても正当防衛になるから」との意図がバレバレの米国もアタマがいいとは言えない。アメリカが未だにヨーロッパ諸国で「子供の外交」と馬鹿にされている所以である。
もっとも、結果的にそのアメリカの策略にはまって当時の列強諸国から外向的非難を一身に浴びた日本も決して褒められたものではないが。
『「いかに日本を操り、我々の損害は少なくし、いかにして最初の一発を撃たせる様にし向けるかが問題だ」とルーズヴェルト大統領は語った。』
ルーズヴェルトは、「真珠湾攻撃」の一報が入った時にはさぞかし狂喜乱舞した事であろう。
しかし、事実はアメリカが最後通牒を待たずに日本軍を「奇襲」している。
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