異世界の情報屋

尾崎こはく

　得意なことは怒られることだろう。

　苦手なことは誉められることだろう。

　昔から俺の血筋は素直になるのが不得意だと言われていた。

　俺の血筋は地球産の人間だが、育ちはエネミーという情報の国。

　そこは地球がある世界とは別の世界。

　どうして俺が情報屋になったかというと、好奇心に任せてとか挑戦とか、そんな理由じゃなくて、なんとしても知りたい情報があるからとかいう、あまり人に知られたくないバカみたいな理由だ。

　ただ、それを知るためには、情報屋になるのが１番早い。

　そう思ったから俺は情報屋になった。