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15分程歩いた
何故か奈々には一向に追い付かない
足跡はまだ続いていた
しかし、此処で、とうとう終わりが見えた
足跡はビルの入り口で消えていた
廃ビルだ
此処はよく不良のたまり場になっていたはずだが
流石にこれ程寒い日には誰も居ないだろう
足跡も、奈々の物以外は見当たらない
俺はビルの中に入った
勿論、中には明かりなどは無く、何も見えなかった
奈々はどうやって進んで行ったのだろうか
そんな事を考えながら進んで行く
2階、3階と誰も居ない事を確認しつつ更に上へ
4階、5階はもう殆ど確認せずに最上階
そして階段を駆け上がり屋上へ
奈々は昔から屋上が好きだった
中学の時はよく二人で学校の屋上に行ったものだった
やはり奈々はそこに居た
屋上の縁に腰掛け、俺を待って居た
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