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これが、半年前の出来事
その日は彼女が寝てしまったので、それ以上の話は無かった
そして、次の日からは、彼女は外に出る日が少なくなった
それでも、たまに服に泥を付けて帰ってくるとは、俺は叱っていた
子供を叱る親ってのはこんな気持ちなのかと思いながら
内容はとてもじゃ無いが、人に聞かせられる物では無かったが
そして現在
冒頭の話の少し後
俺は帰り道を、奈々と並んで歩いていた
「なんで学校にまで来たんだよ。」
俺は問い掛ける
「何でも良いでしょ。」
ムスッとした横顔
何が気に入らないのだろうか
いつも通りと言ってしまえばそれまでだが
「晩飯、何が良い?」
「何でも良いわ。」
「そうか。」
「……中学校でなら。」
「なんだ?」
「あそこでなら、死ねるかも、って思っただけよ。」
「……そうか。」
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