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「学生『だった』、だろ?卒業から何年も経てば立派な部外者だ。」
カチャと音がした
鍵が空いた様だ
彼女は散らかした工具をそのままに、扉を開けて屋上へと出て行った
仕方無く、俺も続いて外に出る
「そうね。確かに私はこの中学校を卒業したわ。」
彼女は屋上の真ん中で、こちらを向いて話す
「そして、あなたも同じ年に此処を卒業して、今では立派な教師様。」
数学の先生だっけ?あんなに苦手だって言ってたのに
そういう彼女の顔は、とても悲しそうだ
「みんな変わって行く。10年も時間が経てば、変わらない方が難しいかしら?でも…」
でも、の先は言わずとも解る
しかし、彼女はいつもの様に、今日もまたそれを口にする
「なんで私は変わらないの?」
彼女の見た目は、どんなに多く見積もっても10代半ばといったところだ
彼女の時間は、14歳で止まっている
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