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生還
「ダサくても、カッコ悪くてもいい…
とにかく生きろ…」
記憶の奥で、父の声が聞こえてくる
…お父さん
一滴の水が頬にあたり意識を取り戻した
そこは、暗闇の中だった…
「イタッ!」
起き上がろうとすると痛みが走る
よく見ると肘や膝などに切り傷やすり傷があった
周りには数々のガレキの山
私はそれに囲まれるように横になっている
暗闇の中から子供の声が聞こえてきた
「ヤカ、大丈夫」
心配そうに私を見つめるトンがいた
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