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「まぁ、そうだよね(笑)二階堂さんって合コンとか興味ないみたいでいっつも断ってるみたいだし。二階堂さん狙いの人も結構いるんだけど」
「そうなんだ…」
二階堂さんの顔を頭の中に浮かべる。
いつも仕事の書類作成をするときは無表情、言葉少なで笑顔を見たことがない。
それでも整った顔立ちとよく通る落ち着いた声にひそかに女子社員に人気があるとか。
「…あの鉄仮面でどうやって営業して仕事取ってくるんだろ」
店の前についたところで考えていたことが口から出た。
「…鉄仮面って…!(笑)」
津田さんが笑いそうになって私を振り返った所で表情が固まる。
「あー…エヘン。…お疲れ様です」
津田さんの”お疲れ様です”に背中に冷や汗が流れる。
私はゆっくりと振り返った。
「おっ、おつっ…!」
そこには鉄仮面こと、二階堂卓(ニカイドウスグル)が居た。
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