一章 始業式

2/41
前へ
/600ページ
次へ
その頃、始業式会場では、高等部二年の学級委員長が不満をぶつけていた。 「高等部一年の学級委員長が来ないとはどういうことですか!?古家先生!!」 その横では男子生徒が額に手をあて溜め息をしている。 「またラインか?」 「まぁな」 カンナの独り言に応える古家、それを聞いてまた一つ溜め息をする男子生徒。 「どうせ学級委員長は座ってるだけだろ?」 「学級委員長は学園に選ばれた名誉あるものですよ!?」 「それがなんだ」 「古家先生!!」 「そこまでにしろ」 二年を止める男子生徒。 「しかしカンナせんぱ「今から連れ戻しに行っても間に合わない、このまま始めるぞ」…………はい」 男子生徒は学級委員に有無を言わさず席に座らせる。 そして始業式が始まった。
/600ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加