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「よしっ!」
ベルはシャボン玉から飛び降り玄関の扉の前に立つ。
パチンとシャボン玉がはじけその役目を終える。
「さぁーーて!先生は何をしているかなーー!!ケッケッ」
整った顔が変形するくらいにニヤニヤして奇妙な笑い声を発するベルは扉に近づき…
ドーーーン!!!!
勢いよく扉を開け放つ。
「せんせぇーーーー!!」
「うわっ!!なんだ!!?」
扉の中の人物はいきなりの訪問者に驚き、ベルにハッと目をやる。
「ちょっ…!ベル!!いつもハウスに入る時は階段で来るようにと言ってるだろ!!!」
目がほぼ完全に水色の長い髪に侵略されている女性はギロリと隠れた髪から片目を覗かさせベルを問いただす。
「え~~。だって先生~階段から来たら私が来たことに気づくでしょ」
「き、気づくけど何か?」
女性は動揺し、すっかりオドオドした態度になっている。
「私が来るのに気づいたら仕事してるふりするでしょ?」
「……!」
「…………(ジィー)」
「………し、仕事ちゃんとしてるし……私働いてるし………」
「…………(ジィー)」
「何だ!その目は!私は……!ちゃんと働い……て……る」
「…………(ジィー)」
「…………ウソです。漫画読んでました」
「よろしい」
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