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縁は笑顔のまま、その虚無感を抑え込む
そうしなければ虚無感は世界を飲み込み、帝以外の全ての生物を自殺に追い込むほどの絶望を与えるからだ
世界が滅びればいいと願う縁だが、帝に怒られたくはないし、孤独にはもう飽き飽きしているので普段は虚無感を抑えているのだ
それ以前に虚無感を抑えていないと縁本人が狂いそうになるため抑えるしかない
縁「駄目じゃないか、何のために君はいるんだい?君は勇者なんていう幸せ者なんだから、不幸な僕なんかに守られてちゃ駄目だよ」
結「あ、は………縁……先輩……」
茫然自失という言葉がピッタリな結城、人が死に……しかも何事もなかったかのように話しかけてくるという経験はそうそうない、あるはずがない
しかし、今現実に起こっているのだ
縁終という絶望の象徴のような、虚無が人の形をとっているだけのような人間によって
縁「さぁ結城君、ゲキマズ草を探そうか」
ニッコリ笑う縁だが、結城には最早悪魔にしか見えなかった
しかし……そこで普通の反応をしないのが二号たる由縁なのか
どのような思考回路をしているのか甚だ疑問ではあるが、勇者である結城は確りと縁の目を見て宣言した
結「先輩は、僕が守ります!!」
縁「無理だよ」
だがしかし、満面の笑みを浮かべ即座に縁は否定した
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