天晴学園

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庵が抱えているものは『重圧』です。 「面倒くせぇ」が口癖でやる気があまりないのは、必要以上の責任を負いたくないからです。 過去の皇帝という立場から周囲からの期待に応えようと一人では抱えきれず、押し潰れてしまいそうな重圧を背負っていたからです。 また、信頼出来て自分を支えてくれる人は戦争で亡くし、またあるいは裏切られたりしているので、孤独でもあり警戒心は強いです。 都合のいい時だけ持て囃され、負ければ批難ごうごうという世間にも呆れ果てています。 が、現時点で庵は過去の記憶はほとんどありません。 全て思い出したとしても、自分自身の過去だという実感はあまりないです。 また、受け入れてしまうと過去に犯した罪や重圧が押し寄せてきてしまうので直視を避けて、過去は過去。今は今だと割り切ります。 過去の経験から無意識に心の拠り所を求めています。 なので、庵にとってぺーさんのいる図書準備室はとても居心地が良くていつの間にか心の拠り所になっていたんです。
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