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地面を踏みしめ、息を大きく吸う。
ここはゲームの世界であるが感覚を共有しているこのゲームでは現実と違う点はひとつ。
痛覚のみだ。本来の痛覚が大きくカットされている
カットされてるとはいえ、切られれば痛いし気絶することだってある。
あくまで軽減されているだけなのだ。
「スゥ…ハァ………やっとだ、やっと帰ってこれた。この世界に」
最後にこのゲームをプレイしたのは三ヶ月前随分と久しぶりの世界だ
感覚を取り戻すためにもいち早くフィールドへ出なくては
街の中心部に位置している大きな塔。
これが世界の軸であり迷宮への入り口である。
第一層ならば初期装備で乗り込んでも突破することができるだろう。
地下へ続く階段を降り迷宮へと乗り込む
第一層のマップが変わっていないならばだいたいのマップデータが残っているはずだ。
前回のβでは出遅れ、大きな成果も得られずに第四層という結果で終わってしまった
今回はトップを張れるくらいに飛ばして行きたいものだ。
「少年!!待ってくれ!!」
前回、自分が初期の狩場として選んでいたマップの小部屋のようなところの向かう途中、後ろから呼ばれ振り返る
「はぁ…はぁ…ちょっといいか?
俺、正式サービスが初プレイなんだが、RDを使うのも始めてなんだわ
良かったらさ…少しコツとか教えてくんね?
無理にとは言わねぇからさ」
この状況で断る、他を当たれ。などと切り捨てることができる訳もなく・・・
「まぁ…少しなら」
出鼻を挫かれるとは正にこの事であろう
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