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コンコン
んにょ?
湊「琥珀。ちょっといいか?」
あれー?お客さんだー!
琥「はーい」
ガチャ
琥「あれ?リク君?どうしたのですか?」
そこには深刻な面持ちで立ち尽くすリク君が居た。
湊の部屋に行くんじゃなかったっけ……??
僕は別にお部屋に泊めるくらい全然いいけどさっ!
湊「ちょっと話がある…」
ヒイッ!?
何ですかっ!?そのかなりヤバそうなネタ持ってきた感じの雰囲気はっ!!?
琥「とととっ、とりあえず中入って下さい!!」
湊「……ああ…」
その困ったような苦笑いの裏にはどんなヤバい情報がかくれているのですかっ!?(涙)
まだ幼いのにいろいろ背負ってるんだね……。
僕を頼って来てくれたんだから、力にならなくちゃ!!
なんてまだ一言、二言しか会話を交わしていないのに勝手に妄想を繰り広げる僕。
琥「そ、そこ……座ってて下さい!!
な、何か飲む!?」
湊「あ、いや。大丈夫だ」
琥「そ、そう……ですか……!」
リク君はベッドの端に腰掛けた後に僕の方を向いて口を開く。
湊「隣…座れ。
これからいろいろ説明……するから」
せ、説明……??
何の話ですか?
その深刻な面持ちが心配なんですけど。
そう思いながらも僕は黙ってその子の隣に腰掛けた。
するとポツリポツリと言葉を紡いでいくリク君。
湊「俺、今日の昼間知らねえバーで変な薬盛られたんだ。
そしたら意識無くして、気づいたらお前に看病されてた」
は、はい?
クスリ……クスリ盛られたって……。
琥「だ、大丈夫っ!!?
大変だ!!
わわわっ!!?(汗)でもどうすれば良いんだろう!?
くく、苦しいよね!?どど、どうしたら…」
慌て出した僕の両手を掴んで蒼い瞳がこっちを見てきた。
湊「落ち着け。なんともねえから。別に苦しいとかそういうんじゃねえ」
琥「へっ……!!?
そ、そう……なんですか……!」
よ、よかったぁ………!
琥「で、でもならそのお薬は何のお薬だったんですか……??」
湊「琥珀……。
落ち着いて聞け」
意を決したように僕の顔をジッと見るリク君に僕も少し緊張する。
湊「俺は麻夜湊だ」
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