第1話、消えた平穏生活

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始業開始時間10分前の時刻を見て思わずベッドから飛び上がって目覚め、急いで学園の制服に着替えて冷蔵庫近くに置いてあった食べかけのコーンフレークを皿に入れて食し、鍵をかけて自転車に乗り、学園に向かって両足に乳酸が溜まろうがお構いなしに自転車を漕いでぶっ飛ばして行く 一瞬の立ち止まりの無い音速の速さで学園へと向かっているあの出来事があった日から2年が経った桜の花弁が舞う晴天の日に今作の主人公である大神巧は実家がある広島から出て一人大都会である東京の元女学園だったのが共学になった巨大学園と通う16歳の高校2年生となっていた 先だって書いたセキュリティーが万全な間取りが4LDKの部屋は今通っている学園への進学祝いとして両親が購入し、これからの暮らしの拠点として貰った物であり、その部屋で高校生生活を始めると共に慣れない一人暮らしを始め、最初は幾つものアクシデントはあったが、今はもうそのアクシデントが訪れようと何だろうと全く動じない程心が強くなっており、近所付き合いも日が経つにつれて段々と良くなっていた 途中トラックのコンテナの戸に顔がぶつかりそうになるは、乗っている自転車のチェーンが外れて車に跳ねられそうになるは、宅急便の人が押している台車にぶつかりそうになるは等々、様々なアクシデントにあったが、自分の通う姫ヶ華学園に到着した彼は 巧「ふー、間一髪ってところだったぜ」 下駄箱で上履きに履き替えて教室へと入り、窓際列の後ろから2番目の自分の席に座ろうとした巧だったのだが・・・ 佳奈「間一髪じゃないわよ!」 自分が所属するクラスである2年A組のクラス委員長である桜井佳奈が彼に近づいてから 佳奈「全く、あれほど遅刻するなって言ったのに、何でまた遅刻したのかしら!」 不正を嫌う優等生の桜井佳奈は巧が今日遅刻寸前の時間に登校してきたのが許せず、たいそう怒り心頭な表情を浮かべては理由を聞こうとするので、彼は顔を両手で隠しては伏せる格好をして無視しようとしたが、それでもしつこく聞いてくる彼女に巧は 巧「相変わらず朝からガミガミうぜえんだよ!、この牛乳瓶メガネをかけた糞委員長が!!」 佳奈「なっ!、なんですってー!!」 完全にマジギレした彼はその場で怒り狂う佳奈を避けては自分のお気に入りの場所である屋上に向かってから壁に背を持たれ 巧「ったく、朝からうぜぇんだよ。先生づらすんなっつーの」 雲一つない青空と心地いい風が吹いては散り逝く桜の花びらが舞う光景を見ながら昼休みが始まる寸でのとこで佳奈が密告して探しに来た生徒指導の教員に見つかって説教を食らう時間までずーっと屋上で時間を潰した巧
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