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【亮司】
｢なら大丈夫か。撮影期間っていつまでだ？｣
｢確か……来週末だったと思う｣
来週末。
言葉にして改めて思う……結構すぐにあるんだな……。
｢じゃあ丁度良いな。週末うち来るとき、着替え多めに持って来いよ。
一週間、うちに居たら良い。｣
言葉がです、口だけが、まさにぽかんと開かれる。
確かに居場所をつきとめられることなんてまずないし、安全だ。
でも一週間……一週間。
意外と長い期間だよな。
まずそんなに人の家に泊まったことがない。
迷惑じゃないか……。
そう思って顔を見るがそうは感じられない。
わかってるよ。
気が引けているんだ。
でも最初神谷先輩を頼ったじゃないか。
最後まで頼っちゃってもいいんじゃないの？俺。
｢週末までに何かちょっかい出される様なら、葉に頼れ。アイツあれで喧嘩とか強いから。
寮の部屋に来るってンなら、部屋俺と替わるか。
……あと何か不都合な事あるか？｣
「へ！や！！そ、そこまでは大丈夫！そこは自分でなんとかしてみせるよ」
目立たず、ひっそりとしてれば大丈夫だろう……。
あいつ、頭いいけど意外と要領悪いからな。
俺に突っかかるってことはやらなきゃいけないことが重なってテンパってるんだろう……。
ま、どうでもいけど。
そのあと続きの本を借りて、今日はおとなしくすぐ自室へ帰った。
荷造り……お泊まり……。
楽しみだ。
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