召喚された勇者は面倒くさがり屋

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レイリは俯いたまま表情が見えない。逆に晃は情報を整理しているのか顎に手をやり整理した情報を元に考え事をしていた 「あ~……つまりは召喚された俺は魔族の王である魔王を退治するために異世界から呼び出された……ってわけか?」 俯いたままのレイリは少し頭を上下に動かし首肯をする 「はぁ……なんだ怒ってないから顔を上げろ。別に地球には未練は無いから呼ばれたのは別に構わないが……にしても魔王……か」 レイリは俯かしていた顔を上げた。晃の神妙な顔に首を傾げながら見つめる 「面倒くさいなぁ」 突然の言葉にガクッと崩れ落ちそうになる……も寸前で立て直した 「面倒くさい……ですか?」 いきなりの言葉に聞き間違いだったのか聞き返す 「ん……あぁ、だってなぁ、きっと面倒くさいぞ。次から次へと敵が現れて魔王を倒しても更なる魔王とか言って……あぁ、考えるだけで面倒くさいだろ?」 先程までの雰囲気が嘘のように面倒くさいオーラが辺りを包み込んでいく 「た……たしかに……そう言われると……面倒くさい……ですね」 その場の雰囲気に毒されたのかレイリも静かに頷く 「だろ?しかもきっと変な特殊能力を持ってる奴が出てくるし、こちらは少人なのにあっちは国1つだろ。王様は何にもサポートしてくれないし……全て俺達だけで解決しないいけないだろ。面倒くさいだろ?」 首を傾げながらレイリに訪ねる 「た…確かに!!凄く面倒くさいですね!!」 完全に毒されたレイリはブンブンと首を上下に動かして首肯する 「だろ?面倒くさいだろ?だから俺はやりたくないなぁ魔王退治」
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