召喚された勇者は面倒くさがり屋

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少女はハリセンを晃に突きつけながら怒鳴りつける 「……そうですが、ナニか問題が?」 晃は髪の毛をボサボサ掻きながら面倒くさそうに答える 「ナニか問題か……やて?問題だらけやろ!!召喚された勇者がどんなもんかと見にきたら……面倒くさいからやりたくないって……なんて返事したら良いか解らないやろうが!!それなら怒鳴りつけられる方がマシや!!ってかそもそも面倒くさいからって洗脳しようとするなや!!レイリもレイリや!!なに簡単に洗脳されとるねん!!」 晃に向けていたハリセンを扉の前でボーっとしているレイリの頭を綺麗な軌道で叩く 「イッターイ!!」 ハリセンで叩かれた場所を抑えながら涙目になりながら叩いた少女に瞳を向ける 「アリナちゃん、そのハリセン凄く痛いんだよ?」 叩かれた場所を抑えていた右手の人差し指をアリナと呼ばれた少女が持っているハリセンを指す 「当たり前やろ!!私が作った中でも最高作品であるマサハル2号やで?そこらのハリセンと一緒にするなや!!」 ハリセンを突き出し誇らしげに胸を張る 「へぇ……そんなに凄いのか?それ」 ハリセンに興味を持った晃はジーッとアリナが持っているハリセンを見つめる 「ん~?なんや兄ちゃんもマサハル2号に興味あるんか?何やったら貸したるわ」 アリナからハリセンを受け取った晃はハリセンの隅々を見る。ハリセンの刀身(?)に小さく『マサハル2号』と『レイリ作』と書かれている 「へぇ……どれどれ」 晃は地面にハリセンを思いっきり叩きつける 「ちょっ……!!何するん!!」 アリナは地面に叩きつけられたハリセンを持ち上げて傷が無いか隅々まで確認する
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