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バジルは全部、話してくれたのニャ。
でも話を聞いてもペロには解らないのニャ。
「どうして、そこまでひどいって言わなかったのニャ。そんなに、そんなにペロ達が頼りなかったのかニャ!!!」
「それは、それだけは違う!!!」
急にバジルが大きな声を出したからビックリしたのニャ。
「オレはもうすぐ死んじまう。しかも、すげぇ周りに迷惑かけちまうような死に方だ。」
「そ、それは………。」
「普通なら追い出されて当たり前だろ?それでもシャルルはオレを助けたいと言ってくれた。ロースはいつもオレの身体を気遣った料理を作ってくれた。それにネコ。」
「ニャ?」
「お前はいつもオレを看病し励ましてくれた。お前らには感謝してもしきれねぇ。」
「なら、なんでなのニャ!!!」
「オレの最後のわがままだ。」
「わがまま?」
「そう、わがままだ。こんなみっともねぇ姿、お前らには見せたくなかったんだよ。こんな姿を見せちまって、お前らにこれ以上迷惑かけちまったら、優しくされちまったら、オレは、オレは死ぬのが怖くなっちまう。」
「何を今更しおらしい事を言ってるのニャ!!!大丈夫ニャ!!!きっとシャルルが助けてくれるのニャ!!!だから、だから………簡単に死ぬとか言うなニャ!!」
「………そう、だな。すまん、柄じゃないこと言っちまった。」
そこにはいつものバジルがいたニャ。
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