嫌われても守りたいものがあるです

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朝食後、別室に移動するとマーリンにいくつかの質問をされた。 魔具を埋め込まれた時の状況、埋め込まれてからの日数、魔具についてあいつが何と言っていたか、そして身体の異常についても………。 幸(さいわ)いこの部屋にはマーリンと、オレに付き添うと言ってきかなかったネコの三人だけということもありオレは全てを隠す事なく話をした。 マーリンはオレの話とネコの視線から事情を察してくれたようで、シャルルに身体の異常について聞かれた時は弱体化が急激に進んでいることだけしか伝えないと約束をしてくれた。 「では、次に魔具の埋め込まれた場所を見たいだの。場所はどこだの?」 「魔具を埋め込まれたのはここだ。」 オレは親指で胸を、心臓を指さした。 「やはり、心臓。今までの話を聞いてある程度の予想はしておったが。少し触れるだの。」 「あ、あぁ。」 同意するとオレの胸にゆっくりとマーリンの指が触れた。 いわゆる触診というやつなのだがなぜかネコからの視線が痛い。 何故、そんなに睨む?
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