嫌われても守りたいものがあるです

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「さて、魔具の正体が解った今、二人に言っておかねばならぬことがあるだの。」 「………何ですか?」 「近いうちにその魔具を『回収』する為に奴らがくるだの。」 「ちょっと待ってくれ!!!この魔具はオレと一緒に吹っ飛ぶんじゃないのか!!!」 マーリンの言葉に驚くバジル。 「魔具がそんなやわな訳ないだの。ワシの予想があたっていれば早ければ今日、明日にでも何かしらの動きがあるはずだの。そして解るなシャルル?相手は『ダンジョンマスター』だの。」 「ダンジョンマスター………。」 「シャルル、すまない。オレは………ここを出て行く。お前らにこれ以上、迷惑をかけることは出来ない。」 「な、何を言ってるんですか、バジル!!!きっと、まだ何か、何か出来ることがあるはずです!!!」 その時、僕の頭にマーリンの声が直接響いてきたです。 これは『念話』という思念で会話をする能力でマーリンと初めて会った時も最初はこの『念話』でやり取りしてたです。 『シャルル、もしもお前が戦うと言うならワシは『全力』を出すだの。』 『マーリン?』 『そしてそうなればバジルにある可能性が出てくるだの。ただ、その為には………。』 『大丈夫、解ってるです。例えバジルに嫌われても僕は………。』 そう、バジルを助ける事が出来るというのなら僕の答えは決まっているです。
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