遺書。

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どんな、気持ちなんだろうって思ったの。 実の親に閉じ込められるって事は。 洋子はそう言って黙り込みました。 回想はこのぐらいにして、僕が本当に言いたいことを書きたいとおもいます。 今、この遺書を読んでいるのが誰なのか、僕は予想がついています。 たぶん、外れてはいないでしょう。 そして、それは僕を自殺に追い込んだ人達の1人であるという事も、間違いないでしょう。 僕を自殺に追いやったのは、彩香の死に関わった人、全てです。 彩香の死は偶然が重なった事故かもしれません。でも、僕には許す事は出来ない。 例え誰であろうと、僕を含めて許す事は出来ないのです。 特に、あなたは絶対に許す事ができない。 でも、僕が自殺したところで、あなたは気にも留めない事でしょう。 だから、僕はあなたに、罪を背負って貰いたい。 彩香を殺した時のように事故と思えるような事ではなく、あなたの意思で、罪を背負って貰いたい。 今、あなたの目の前で僕は寝ています。 そこに、凶器も置いてあります。 あなたには、僕を殺してもらいます。そんな事するわけが無いと思うでしょう。 でも、きっと、あなたは殺すでしょう。僕は確信しています。 だって、あなたは
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