消えない過去

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暑い8月の18日… 私は学校の補習に来ていた。 「前期早々成績おちるなんて…。はぁ…」 ガックリと肩を落としながら廊下を歩いていた。 今年の春。私はこの花宮高校に進学した。 進学の理由は一つ上の兄もこの花宮高校に通っているからである。 なんとか必死に勉強し、なんとか合格できたのはいいもの… なかなかテストがうまくいかず、このざまだ。 「お兄ちゃん、終わったかな?」 そう呟きながら2年生の廊下を歩く。 「あれ?」 兄の姿が教室にはなかった。 「おかしいな…。迎えにいくって言ったのに。」 心配になった私はまだ教室に残っている生徒に訪ねてみた。 「あの…。私の兄見ませんでしたか?」 「えーっと…名前は?」 「二階堂蓮音です。」 「あぁ―!蓮音くんね!蓮音くんならついさっき屋上に行くって言ってたわよ。」 「そうですか。ありがとうございます。」 私は一礼すると屋上へ向かった。
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