One Tear

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―…もう、いいよね。 神様、私もう結構頑張ったよね。 ゆっくりと目を閉じて、体の力を抜いていく。 ゆっくりと、ゆっくりと…。 どこにも力が入っていない体は、頭の重さで前方へと傾いて行く。 ………さよなら、私。 ―ガシッ 「……なにバカなことやってんの。」 落ちかけた私の体は、冷めた目をした男の子によって歩道橋へと引き戻された。 ……最低。やっと、やっとこの世界からさよならできるところだったのに。 …だけど、 「………たすけて。」
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