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部屋から出て階下を見下ろすと、派手な色をした長髪ヤンキ―がいっぱいにたむろしていて、バイクの手入れをしたり、煙草を吸ったりして自由に過ごしている。
辺りを見回せば、壁は全てコンクリートで覆われていて一面灰色。
どうやらここは、不良さんたちが集まる倉庫のようだ。
「あー、来た来たにっしー!こっちこっち!!」
目の前の光景に少しとまどっていると、さっき聞こえた女の人の声がもう一度耳に届く。
そちらの方を見ると、扉の影から顔だけ出した綺麗な人がこちらに手招きをしていた。
「行くぞ。」
隆弘に引かれるままにその人の入る部屋に行くと、中にはその女の人とこれまた見知らぬ4人の男の人がいた。
「俺の仲間だ、紹介する。」
「あ、あたしあたし!あたし、宇野実彩子。ここ女の子あたしだけだったから、千晃ちゃんが来てくれて嬉しいよっ!これからよろしくねっ。」
明るくて、美人で、おまけに性格も良い実彩子ちゃん。
私なりの精一杯の笑顔を浮かべて軽く会釈すると、彼女の頭上に?マークが浮かんだ。
「……あぁ、言い忘れた。こいつ…千晃、声が出ねぇんだ。」
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