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「…どこに行くのかな」
雪みたいな彼は長い足を活かして街中を抜け、街のはずれにある林に入っていった。
制服のままだった私はスカートなのを気にせず、彼のあとを追った。
木々が増え、林というより森のように深くなってきた頃。
彼の頭に白くて長い耳が、お尻にはふわふわ(そうな)丸くて小さいシッポが生えた。
「何あれ…!」
あれじゃ、まるで。
「ウサギ…?」
驚いて瞬きをして彼を見たら。
「……あれ?」
そこから姿を消した。
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