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寂しさを紛らわそうと、開きかけた本に視線を戻した。
すると
「あ!しー、紹介するな!」
ときょうくんが言った。
あぁ、また読めなかった。
と思いながら、きょうくんの方を向く。
「じゃあ、まずこいつから。」
爽やかそうな男の子から紹介してくれるらしい。
「橋本 爽太[ハシモト ソウタ]。去年、俺と同じクラスだったんだ!」
「よろしくね、神谷さん。」
「……はじめまして。よろしく。」
「はじめましてか。まぁ、はじめましてかな?」
いきなり、意味不明なことを言い出した橋本くん。
何が言いたいんだ?君は。
不思議に思っていると、きょうくんが
「しー、知らない?爽太は、生徒会役員なんだ。」
と説明してくれた。
生徒会、ね。
「悪い。知らない。」
思ったことをそのまま言うと
そっか。と橋本くんは寂しそうに笑った。
なんか、悪いことをしてしまったみたいだ。
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