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もうすっかり太陽は昇っていたから、朝ご飯なのか、昼ご飯なのか、時間だとどちらとも言えない時間にご飯を食べた私達。
のぶはごちそうさまと言って、すぐに食器を片付け始める。
「いいよ、私がするから。さっきの雑誌の続きが見たいでしょ?」
そう言った私をまっすぐに見て、何でわかるんだ?って顔してから、微笑む。
「ありがと」
言いながら私の元へと近づいて、軽く腰に手を回す。
でもそれはほんとに緩くて、すぐに離されるだろうなぁ、と予測する。
頬にキス、さっき食べたトーストの甘い香りがする。
お互いに同じ匂いのはずなのに、のぶからの匂いの方が甘く感じるのは、一枚多く食べてるから?
違う、のぶからする匂いだから。
だからより甘く感じる。
もう少しだけ、こうしていたい、そう思うのは私だけで…
ほら、やっぱり。
のぶの腕が簡単に私から離れた。
ほんと、仕事熱心なんだから。
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