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「もうそろそろ、入学式が始まる時間か……つか、男子校か。坊ちゃん、襲われてないといいけど」
ぽつりとつぶやいた自分の言葉に、不安が募った。
アレ?ものすごくヤバいんじゃないか?
確か男子高校といえば、ホモの巣窟と聞くぐらいの場所だ。
共学だった中学校ですら、坊ちゃんは何度も襲われてる経歴がある。
……ヤバいぞ
「おい、冬弥、大丈夫か?お前変な汗出てるぞ?具合悪いなら休m……」
「修さんッ!!坊ちゃん襲われてないですよね!?その気がない人ですら、坊ちゃんの色気にやられるぐらいなのに。オオカミの群れに子羊をポイってしたようなものですよ?大・変・だ……。でも、もう坊ちゃんは学校に行かれてしまった」
「なぁ、ぼっty」
「後は無事を祈るばかり。はっ!!そういえば全寮制だった気が」
「坊ちゃn」
「もう、守りようがない。あの天然、無防備な3代目をどうやって守れば……」
「おい!!聞けっての!!坊ちゃんなら、さっき自室の縁側で寝てたからまだ襲われてはないと思うぞ?」
「……」
………ナンテイッタンダ?ネテタ?
まさか、まだ学校に行ってない!?これは安堵するところか、焦るところか……
「てかよ、そんなに心配なら一緒に行きゃいいじゃねぇか?お前まだガキと一緒に見えるし、いけんじゃねぇか?」
「それ、けなしてます?」
「……学校なんだろ?早く坊ちゃんつれてけ」
「わかりました。あ、助言ありがとうございます」
「おう(思い出したように言うなぁ……)」
ぺこりと一礼し、坊ちゃんの部屋に駆け足で向かった。
冬弥side.END
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