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「はぁ」
魔物大事典と言う本を閉じながら俺は溜め息をつく。
「おい、トルス。聞いてるのか?」
「ん?なんだっけ?」
「本なんか読んでないで話聞けよ!!」
「おい!こいつを会議に呼んだ奴誰だよ!!」
俺が人間のつくった本とやらを読んでいるのに、気づいた角の生えた男どもが一斉に怒鳴り付けてくる。
「まぁ、今はそんな奴に構ってる場合じゃないだろう。とりあえず会議の続きをする」
切り株で出来た大きなテーブルの周りには、俺を含めた角の生えた男達が囲んで、会議をしており、一際大きい男の横にいる、これまた大きい男が会議の続きを再開させる。
「 では、皆に聞いておったところからじゃな……トルス」
「はい。なんでしょうか村長」
いちばん大きい男が村長であり、その村長が俺に聞いてくる。
「お主の意見が聞きたい。今、他の多くの種族達は、人間達との共存を測り始めている。儂らもそろそろ、人間達との共存をしていくべきなのか?それともしないでいくべきか?」
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