初めての、人間の村

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「今日はなんか食欲がないから、このまま寝よう……」 荷物から枕をとりだし、焚き火の暖かさを感じながら夜空を眺め横たわる。 「今夜は満月……」 赤い満月が照らす中、焚き火の爆ぜる音を後ろに、少し考えた 「1月に満月は一回……半年ともなれば後6回か……」 6回目の満月の夜、その日に村に帰ることが出来る。 「早く次の満月よ来い……お休み」 下らない願いを口にしながら、俺は静かに寝息をたてる。 ビューー   パチ  パチ 木々の隙間を吹き抜ける風が、焚き火を揺らし、夜が更けてゆく。
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