11人が本棚に入れています
本棚に追加
「御願い!!助けて!!」
男の後ろで泣きながらそう頼んでくる女の顔に、俺は目を背けようとした
が
「はぁ、仕方ない」
ここで見捨てて逃げるのは容易だが、オーガの未来は俺に掛かっていると言う責任からは逃れられないため、一度ため息を吐いて立ち上がる。
「なんだぁ?ネズミじゃなく熊が出てきやがったか!!仕方ねー。テメェから殺してやんよ!!」
武器を持った男は、肌は黒い体毛で覆われ身長は俺より高く、筋肉質な体を見せつけるかのような半裸姿、そして猫の顔に細長い尻尾。
「猫の獣亜人……」
「猫じゃねぇ!!豹だ!!馬鹿にしやがって!!」
猫の亜人は、俺の一言にキレたようで、ハルバートと言う長い重斧を振りかざしてきた。
最初のコメントを投稿しよう!