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黒豹亜人side――
今日は俺達獣亜人に、いつも侮蔑の目をしてくる上部だけの関係を取り繕っている人間ども、そしてそわな人間と仲良くしようとする村の獣亜人どもを戒めに襲っていた。
「きゃぁぁぁ!!」
「うるせぇ!!さっさと金品寄越せぇ!!」
盗賊を作りあげた親分に、強さで見込まれ幹部になった俺様は、人間の小娘の髪を鷲掴みにし、力強く引っ張り脅していた。
「いだぁぃぃ!!」
「さっさと金品出せやぁ!!」
以前泣きじゃくる小娘の家族は、先程仲間の獣亜人が既に殺している。
「ママァァァ!!」
「黙れっつってんだろ!!オラッ」
ブォッ ガシィ
俺様が小娘を投げ飛ばした先には、犬耳の生えた亜人が立っており、小娘を抱き止めた。
「ああ?なんだテメェ。亜人の癖に人間を庇うのか?」
「君達は間違っている!!こんなことしても何にもならない!!なぜこんなことを!!」
「うるせぇ!!人間に尻尾振ってるような奴には分かる訳ねぇだろうよ!!」
そう言って犬の亜人に俺様は、壁に突き立てていた自慢のハルバートを抜き、そのまま先に付いている槍で突き刺しに突進した。
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