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俺は疑問に答えるため先程読んでた本とやらを前に出す。
「その書物が何か?」
「村長。これは人間達にとっての図鑑です。図鑑と言っても魔物達の図鑑ですがね」
「その本に我々が載っていると?」
「はい。この本によると、我々は魔物と分類されているらしいですね。しかも共存についての記述もありましたが、快いことは書いてありませんでした」
「やっぱり……」
「ふん、人間と仲良くするなんてまっぴらだっつうの」
「踏み潰してしまう恐れもあるしな。アハハハ」
「……」
俺の意見で、周りの大男たちは納得しながらこれからも、人間とは共存しない生活を送ることだけを確認していた。
村長を除いて
「では、今回の会議はここまでだ。貴重な意見ありがとうのトルス。それじゃ解散」
「うっし!野菜に水あげねぇとな」
「晩飯の具材狩に行くかな」
村長が会議を終わらせると、切り株で出来た大きなテーブルから散り散りに男達が離れていく。
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