序章 カンキン

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昨日……昨日…… 先月から始めたファーストフード店のバイト。 口うるさい先輩にどやされながらバイトを終えたのが夜の11時。 昨日の先輩はさらに機嫌が悪かったので、俺に対する当たりも強く、温厚な俺もついに本気でキレそうになったのをよく覚えている。 その後はどこにも立ち寄らず、まっすぐ家に帰ったよな。 んで、疲れてたしストレスも溜まってたから、風呂入って飯食ってすぐ寝たはずだ。 寝ながら携帯をいじってて、そのまま寝落ち。 それで間違いないはず。間違いないはずなんだが……。 「……」 目覚めるはずの場所は、幾度もの夜を共に過ごしたあの布団の中。 だが俺が目にしているそこは、どう見たって部屋の様子とは似つかない。
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