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だが俺はそれを選ばなかった。
選ぶべき道を自ら切り捨てる。
「行くぞ」
「うん……」
水無瀬のただれた体を抱えて、俺たちは歩き出す。
向かう場所は保健室。
C棟一階の角部屋。
このA棟からは二つ隣の棟だ。
そこに行ったとしてもまともな処置が出来るとは思えない。
だとしても俺は向かう事を決めたのだ。
自分の中に残る善の心に従う事に決めたのだ。
ーーーー先程の激しい爆発音は何だったんだろうか。
どこかで何かが爆発でもしたのか。
だとしたらまた誰かが死んだのかもしれない。
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