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手に持った自分の携帯。
そこには一通のメール。
「行かなくちゃ……やらなくちゃ……」
メールに表示された『あたり』の文字がアタシの心を揺れ動かす。
この時間の抽選者はアタシ。
誰かを殺さなくちゃここから生きて帰れない。
けど誰を殺せる?
アタシが誰を殺せるっていうの?
誰よりも弱いこのアタシが……。
絶望的過ぎて涙が溢れてくる。
「落ち着け……落ち着けアタシ……」
そんな自分に言い聞かせるように呟いたアタシ。
まだ悲観的になるのは早すぎる。
残り時間はまだ四十分以上あるんだ。
それに相手はアタシよりも優れているとはいえ同じ高校生。
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