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抽選者だった場合、最もここに来る可能性が高いのは上条。
上条が狙える相手は既に限られている。
本人がそれに気付いているかどうかはわからないが、依理紗や一樹は常に人よりも先に立っているのだ。
本人がそれを自覚しているのなら、あいつの矛先は俺たちの方へと向けられるだろう。
特に重傷の水無瀬がいるのなら当然そこを狙ってくるはずだ。
だがもちろんあいつも俺たちが銃を持っている事を知っている。
浅はかに飛び込んでくるような真似はしないはず。
しかし切羽詰まっている状態ならば、必ずしもそうとは限らない。
上条が抽選者ならば残り時間は三十数分、かなりプレッシャーがかかってくる頃合いか。
「桜庭クン!どうしよう!どうすれば……」
半泣きになりながら狼狽える大柴。
ベッドの上で痛々しい体をピクピクと痙攣させる水無瀬。
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