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「誰が弱者か……誰が強者か……。食われるのは誰で、それを食うのは誰なんでしょうね。くくく……」
暗闇の中に響く笑い声には正気さなんて微塵も感じられない。
そう、高瀬一樹はもうとっくに壊れていた。
ここに来るよりずっと前に。
「楽しみですねぇ」
ーーーー「っ!!」
聞こえた。確かに聞こえた。
もう何度も聞いたから間違えるはずはない。
発砲音、銃の発砲音が響いた。
その音でアタシの中の何かが騒ぐ。
どうしてこの状況で発砲音が響くのか?
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