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あの三人は現在保健室。
桜庭桐斗と大柴芽依を、水無瀬綾芽から引き離す。
アタシは目的に近付く為の手段を講じた。
明らかに保健室まで届くような大きい物音を立てて二人の注意を引いたはずだった。
だが二人は保健室から出てくる事はなく、代わりに聞こえたのは銃声。
聞こえた銃声は一発のみ。
何が起きたのか、アタシにはわからない。
「まさか……」
ただ、どうしても頭の中によぎるのは『水無瀬綾芽が殺されたんじゃないか』という不安だ。
あの三人が手を組んでるなら、どういう状況なら銃を撃つという行動を引き起こすのか。
「はぁはぁ……」
時間が迫るにつれて、アタシの呼吸は荒くなり心拍数も上がっていく。
今までは考えられた事も、焦りによって頭の中は真っ白だ。
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