六時間半目 オワリノハジマリ

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抽選者には一時間という時間制限がかけられている。 こちらを嵌めようと待ち構えても、うまく噛み合わなかった場合は四の五の言っている余裕はないだろう。 生きる為には誰かを殺さなきゃならない。 だったらどんな危険な賭けだったとしても最終的に抽選者は行動を起こさなくてはならなくなる。 一樹が今回の抽選者ならここには来ないはず。 依理紗だった場合は上条を狙うだろう。 上条の場合は水無瀬をいないものとして考えれば大柴を狙おうとするかもしれない。 俺たちは時が来るまでここで待ち伏せしていればいい。 誰かが入ってきたら構わずこの銃弾を放つ。 残りの銃弾は五発か六発か。 「桜庭クン……ごめんなさい……私……何の役にも立てなくて……」 「……」 「教室で待ってろって言われたのに……高瀬クンが来て怖くなって……」
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