六時間半目 オワリノハジマリ

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人間としては誉められたものではないが、最も効率の良い方法なのは事実。 俺がこの二人と行動を共にしたのはその考えがあったから。 俺の番が来たら裏切って殺せば良いと思っていたから。 「俺が守ってやる」 「え……?」 「お前らを守ってやるよ」 だけどその道を自らの意思で断った。 俺はあくまで人として生き、人としてここから生きて帰る。 じゃなかったらどんな顔で帰れるって言うのだ。 どんな顔して約束を果たせと言うのだ。 「桜庭クン……」 「だから泣き言ばっかり言うな」 「うん……ありがとう……」
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