六時間半目 オワリノハジマリ

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暗がりの廊下、薄笑いを浮かべてこちらを見ているのは最も危険な三人の内の一人、高瀬一樹だった。 アタシからは一定の距離を取り、こちらに攻撃を仕掛ける素振りもない上に武器すらも持っていないようだ。 「さぁ……どうかしら」 「くくく、今さら隠す必要はありませんよ。予想はしていましたからね」 「……」 確かにアタシの行動を見れば一目瞭然、無謀とわかっている場所に突入しようとしているのだ。 切羽詰まってるのは抽選者である証拠。 「あなたは死にますよ、確実に」 またそれだ。 岸依理紗にも同じ事を言われた。 アタシが一番弱いのはよくわかってる。 あの保健室に乗り込めば死ぬ可能性が高いのもよく知ってる。 でもやる以外に道はない。
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