六時間半目 オワリノハジマリ

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でもその武器はあの制服に隠せるレベルの小さな物。 アタシと同じような近接の武器。 だったら勝算はある。 「あなたは弱い、弱すぎます。そんなあなたが生き残ろうだなんて、高望みと言う他ありませんね」 この距離ならば胸ポケットに入っているカッターには気付いていないはず。 このカッターこそ切り札。 奥の手、かくし球。 相手の裏を突く。 やれる、やれるさアタシなら。 簡単な事、彼に向かって突進してこのハサミを力一杯降り下ろし、彼がそれを止める間にカッターで彼の首筋を狙う。 うまく決まれば彼の喉元が切り裂かれ大量の失血。 程無くすれば彼は動けなくなり、やがて死に至る。
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