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恐らくこの時間の抽選者が襲ってくる事はもうないだろう。
残りの抽選されていない人間は誰なのかというのは、ここまで来るともう判別する事は出来ないが、少ないのは間違いない。
次が俺である可能性も十分ある。
その時だった。
俺の予想を簡単に裏切るように、保健室のドアのドアノブが回る。
「……っ!」
俺は銃をドアの方へと向けて臨戦態勢をとった。
残り四分を切っているという、こんな切羽詰まった状況になるまで抽選者は動かなかったのか?
時が来れば自分は死ぬとわかっている抽選者が、このギリギリまで恐怖に耐えて行動を起こさなかったとは考えにくい。
いや、しかし依理紗や一樹ならば敢えてそういう行動をするかもしれない。
だとしたらこのドアノブを回した相手は……。
「……」
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