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喉が張り付いてしまうような緊張感の中、ドアはゆっくりと開かれる。
ドアが開いた事で大柴も動揺したようで、声すらも上げられずにいた。
誰かが入ってきた瞬間に撃つ。
人影が見えた瞬間に撃ち抜く。
依理紗でも一樹でも上条でも関係ない。
「……」
ドアが開かれる。
だがそこに人影はない。
薄暗い廊下が見えるだけだ。
隠れているのは間違いない。
ドアを出て右か左か……。
三人の内誰かがそこで息を潜めている。
ここで飛び出すのも一つの手だが、相手のいる方向が右か左か、それをしくじれば間違いなく俺は殺されるだろう。
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