六時間半目 オワリノハジマリ

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喉が張り付いてしまうような緊張感の中、ドアはゆっくりと開かれる。 ドアが開いた事で大柴も動揺したようで、声すらも上げられずにいた。 誰かが入ってきた瞬間に撃つ。 人影が見えた瞬間に撃ち抜く。 依理紗でも一樹でも上条でも関係ない。 「……」 ドアが開かれる。 だがそこに人影はない。 薄暗い廊下が見えるだけだ。 隠れているのは間違いない。 ドアを出て右か左か……。 三人の内誰かがそこで息を潜めている。 ここで飛び出すのも一つの手だが、相手のいる方向が右か左か、それをしくじれば間違いなく俺は殺されるだろう。
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