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敷布団も掛け布団もなく、そこには冷たい床があるだけ。
その床は前後へと伸びているが、その先は暗闇に閉ざされていて垣間見る事が出来ない。
「廊下……?」
もちろんそれは家の廊下のような狭いものではなく、車一台分入るくらいの幅を持っている。
間違いなくここは家ではなかった。
だが、不思議な感覚が確かに俺の中にあった。
『俺はここを知っているような気がする』と。
未だに覚めきれない俺の脳を、欠伸一つの後、フル回転させる。
「既視感……。いや、違うな……。ここは……」
壁や間取り、ポスター、床の作り、ここは俺のよく知る場所だ。
「学校か……。なんで学校なんかに……」
電気はついていない、外から明かりが射し込んでいるわけでもないが、不思議と近くなら見渡せる。
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